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移住者

2019.6.02

土の研究者、作物の生産性向上を目指して

農業コンサルタント(土マニア) 神原 哲士さん


20194月。神原さんは日南市の地域おこし協力隊として移住してこられました。神原さんの専門は「土壌学」。農業の課題解決に取り組むテラスマイル株式会社(本社は宮崎市)と協力しながら、農家さんの長年の知識や経験、土作りの職人技などの見える化に取り組み、作物の生産性や品質向上などを支援しています。


 


スポーツ医学からたどりついたのは、土づくりの奥深さ



神原さんの生まれは大阪。中学高校と陸上の長距離に熱中し、大学はスポーツ医学を学ぶためにアメリカの大学に進学。在学中に予防医学に興味をもち、大学卒業後にネパールでの医療ボランティアも経験し、健康や食、農業についてより関心を抱くようになりました。帰国後、名古屋大学の大学院で食品の機能性成分の研究に励みましたが、「自ら現場に出て育てた野菜を、消費者にを提供する方が、より説得力があるんじゃないか」という思いが高じて中退。京都に渡り農業の研修を経て、新規就農しました。6年ほど農家として経験を積みましたが、借りていた農地を立ち退かなければならなくなり泣く泣く離農。とはいえ、就農中に土づくりの奥深さを実感し、もっと学問として理解を深めたいと思い、次は北海道の帯広畜産大学の大学院に進学。土壌学を専攻し、ポテトチップスのメーカーと共同でバレイショの品質や収量に重要な土づくりや施肥方法ついての研究をし、この春卒業されました。


 


理論派でも、最後は直感。ご縁を感じて日南に移住。


神原さんは在学中に、「地方で土壌学の知見を活かしたい」と思うようになり、移住を視野に様々な地域を見て回る中で、東京のイベントで日南市民に出会います。「おもろそうな人たちがいるんだな。日南の農業も興味深いなって直感で思ったんです。」と、そこで感じた魅力に惹かれるまま、日南に何度か足を運び、1年足らずで日南移住を決断。理論派の神原さんは意外にも「ご縁」を大切にし、最後は直感で日南を選んでくださったそうです。



神原さんの魅力は謙虚さとマニアックすぎるほど、土への愛情を注いでいること。農業に全く関係のない日南の方々にも「土マニア」「土オタク」と面白がってもらいながら、少しずつ地元の人と距離を縮めています。


 


人も畑も、まずは健康診断が第一


では、神原さんはなぜ土壌分析にこだわるのでしょうか。「人が健康診断をして、体の状態を知った上で治療をするのと、畑も同じ。土の健康状態を把握して、課題を見つけ、正しい処方箋を考えることが第一。畑は土のバランスが整って、初めていい農作物ができるもの。だから土壌の状態を正しく知ることは何よりも大切です。」


そう話す神原さんの今後の課題の一つ目は「目の前の土づくり」。まず日南、宮崎の土を理解し、生産者ごとの畑の健康状態を把握して、課題を見つけること。そして、農家さんと対話を重ねながら、正しい処方箋を考えることで、農産物の収量や品質の向上をはかっていきたいそうです。


 


エビデンスに基づいた、正しい農作物の知識を伝えたい


課題の2つ目は、将来への土づくり。様々な情報が氾濫しているこのご時世。食と農についても、なんの根拠もない情報が多くの人に信じられている現状があります。「真面目に、真摯に、農作物を生産する農家を、正しく評価してほしい。だから、エビデンスに基づいた正しい知識を、生産者だけでなく消費者にも伝えていくことは非常に重要だと考えています。若い世代や子育てする親、教育する側の人達一人ひとりが、自ら考えるプロセスを大切にできるような、社会的な土壌をつくっていきたい。」と、今までの経験を総動員し、使命感を持って取り組んでいます。


 


子育ては日南で。マラソンで新しいご縁にも期待。


神原さんは単身で日南に移住してきましたが、京都に奥様がおり、実はお子さんも生まれたばかり。「子育ては日南でしたいなと思っています。日南は待機児童もなく、子育て支援にも力を入れられていますしね。何より、身近に温かい人たちのコミュニティがあるのは心強いです。」



また、神原さんはマラソンが趣味。最高タイムはなんとフルマラソンを2時間2217秒!もはや趣味レベルではありませんね。「マラソンは人生を楽しむための一つのコミュニケーションツール。これからも走ることで色々な方と繋がっていきたいです。」と話されています。


 


早くも、神原さんの噂が農家さんにも伝わり、「うちの畑を見にきてほしい」と連絡を受けることが増えてきたそうです。まずは生産者が、そして消費者もともに、自らの身体を作る農作物について、理解を深めていきたいですね。


 


2019/5/14取材)

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